虫歯の治療で広く行われているのが、皆様もよくご承知の「削って詰める」です。どれだけ削ってどのように直すのかは、進行した虫歯の程度によりますので一概には言えませんが削る範囲が小さければレジンで修復が可能な場合がほとんどです。
レジンの特性
- 光によって固まる
- 固まる時僅かに収縮する
- 劣化する(吸水性がある)
- 削れる
- アレルギーや発がん性の原因物質になる事がある
レジンを歯にしっかり付けるには
しっかり防湿を行う
レジンは乾燥した状態でないと歯につきません。歯はどこにありますか?体の中にありますね。どうやって乾燥させますか?歯の周りには唾液や血液、歯茎からの滲出液があります。これらをストップさせることは出来ません。ではどうしましょう。ラバーダム防湿するしか無いんです。
ラバーダムはこのように青いゴム製のシートです。治療する歯を出して治療します。メリットたくさんあります。
- 歯を明示する
- 唾液や滲出液が入ってこない
- 乾燥させる事ができる
- 薬液やドリルからの水が口に入ってこない
- 削りカスが口に入ってこない
- などの利点があり結構子供さんの治療時に喜ばれます。舌や頬を守ってくれるます!
工程をはしょらない
レジンは元々歯にくっ付きにくい材料です。そのためしっかり歯につけるには下処理が必要になります
- ラバーダムする
- しっかり削る
- ちゃんと乾燥させる
- エッチングする(写真の青い薬:これをするとレジンとエナメル質が付きやすくなります)
- 綺麗に洗い流し乾燥させる
- 満遍なく下処理剤を塗布して乾燥させる(象牙質とレジンが付きやすくなります)
- 光照射する
- レジン盛っていく レジンの盛り方でまた予後が変わってくるので、段差をまずは作らないように丁寧に形作る必要があります
しっかり研磨する
段差をなくし綺麗に研磨することで元の歯に近い感じに修復することが可能です。こちらは歯の裏側もしっかり綺麗に研磨させていただきました。お客様からは見えないけどしっかりやるとこうなります。
監修者情報
歯科医師 井沢一樹
国立鹿児島大学歯学部 首席卒業
名古屋大学医学部附属病院 歯科口腔外科
聖霊病院 歯科口腔外科
湘南歯科クリニック 心斎橋院 名古屋院
ひめみやさくら歯科矯正歯科 開院