歯科医院で自費と言われると多くの方が、タイトルのように思われるかも知れません。本当にそうでしょうか?今回は保険診療と自費診療を比べてみました。*あくまで私見です。
自費診療 | 保険診療 | |
値段 | 高い | 安い |
一回の治療時間 | 長い | 短い |
治療に必要な材料 | 歯科医師とお客様で決定する。 例)ラバーダム、超高精度のシリコン材料や超高性能のスキャンで型取り | 国が定めた 最低限の材料の中でしか選択できない。 例)ラバーダムの代わりに綿花、精度の悪い材料による型取りなど |
丁寧な処置 | 出来る。必要な時間を確保。一人8時間 というのもあります。 | 出来ない。 10分から30分以内 |
丁寧な説明 | しっかりした説明と同意をいただく。 理解が得られるように分かりやすく説明 し様々な治療法をご提案。質問しやすい 環境作り。 | 国が定めた方針を伝えるのみ、 患者様は「やる」「ならない」の2択 忙しそうなので、質問しずらい環境。 |
治療への参加 | お客様主体。こうなりたい自分を 最大限応援できる、「こうなりたい」を 一緒に達成していく | 治療を「受ける」か「受けないか」 「続ける」か「続けない」の2択 |
治療の質 | 極めて高く、精度の高い治療が受けられる。 長持ちする。 | 最低限の治療、とりあえずの治療 が多いため不具合が多い 質は低くなる傾向にある 流れ作業 処置によっては短期間で再治療が 必要 |
怖い思い | しにくい。 様々な配慮を検討できる | する。 一人一人に合わせる事が出来ないことが多い |
治療回数 | 最少の通院回数で済むので、プライベート 時間を確保しやすい。 | 国が決定する。1回の治療時間が 短いので何回も何回もかかる。 |
苦痛 | できるだけ安楽な方法をとる。 ご要望があれば笑気麻酔や鎮静も 選択して頂ける。医院によっては 全身麻酔も可能です。 | 必要最低限な治療なので、 配慮は薄れやすい。 |
検査 | CTやレントゲン、お口のスキャンなど 必要性やご要望に応じてできる。 | 国が定めた病名をつけないと 検査してはいけない 必要でも病名をつけて国が 許可しなければできない。 |
歯科医師側の 想い | 最新の治療法や良質な治療法など 様々な選択肢を、お客様にご提案 出来るので、責任感やりがいを得られる。 | 最低限の治療で良いので、 医療人としてジレンマを 抱えやすい。こうしたら もっと良いのに。。。など。 |
歯科医師の腕 | 高い傾向にある 様々な勉強会や研修に参加し 日々研鑽している方が多い | 特になし、歯科医師免許証と 保険医登録があれば良い |
歯科医院 | 一人一人の時間を大切にするため お客様同士が重ならない様に配慮している。 | 混雑している。一見流行っている ように見えますが、短時間で多くの 患者様をみないと赤字なので同時刻 に沢山予約を入れる。混んでるから 良いとは言えない。 |
いかがでしょうか?
保険診療のメリットは1つ。「安い」のみだと思います。
歯科医院に対する不満のナンバー1は説明の無さだと言われています。保険診療では治療を「受ける」か「受けない」の2択なので、しっかりとした説明をされないことが多いと思います。歯科は医科と違い毎回何かしらの処置が必要です。お薬出して終わりではないのです。歯科医師の治療時間が確保できない以上に診療報酬も極めて低く設定されているため、残念ながら質の高い治療を求めるのは難しいのが、日本の保険制度です。
一概に自費だから良いとも言えませんが、少なくとも良質でプライベートに配慮された治療空間をお求めの方にはとても良いものだと言えます。
もちろん保険をご希望の方もいらっしゃると思いますので、自費クリニック、保険のクリニックをご自身の考えで選択していただき、その判断の一助になれば幸いです。