当院のコラムをご覧くださりありがとうございます。先日東京へインビザラインのセミナーに参加させて頂きました。内容は可撤式口蓋拡大装置(かてつしきこうがいかくだいそうち)です。今まではネジ式の急速拡大装置が使われていましたが、今後はこちらの使用も増えてくるかと思います。臨床データ的にも今までのものと差異がなさそうです。
何が新しい?
上の顎が狭く矯正前に拡大が必要であったお子様に、インビザラインが使用しにくかった側面がこれで解決できそうです。急速拡大装置と緩徐拡大装置の間くらいのイメージです。
素材は?
こちらの素材は3Dプリンターで作る強化ナイロン製です。アレルギーの心配がありません。
利点はある?
毎日交換が基本で、状態に合わせ2日または3日に一回交換します。
親御様のネジの回し忘れや逆回しなどのヒューマンエラーを防止することもできます。
これが良い点はこの装置をつけたまま食事ができる点です。(最初オエっとなりやすく慣れが必要です。)
他にも着脱出来るので衛生的で持ち運びもできます。
どの様に使う?
基本的には24時間使用です、1日で外して良いのは10分間です。この間に歯磨きしてお口に戻します。
または毎日交換の場合は新しいものお口に入れます。これを目的の枚数まで進めるので、数週間から数ヶ月使用して頂き、その後インビザラインファースト(子供矯正用マウスピース 小児矯正用マウスピース)に移行します。
どんなデメリットがある?
取り外しができるということは、しっかり規定の時間つけられないとうまく拡大できません。本人様はもとより親御様や周りの協力も必要です。口腔内に異物が入るため嘔吐反射を誘発する可能性があります。現状支える歯が片側3歯必要なため、途中で抜けてしまった場合や歯の生え替わり時期で揃っていない場合などは治療ができません。また生え始めたばかりで歯の高さが足りない場合(4ミリ未満)も現状できません。治療開始を待つ必要があります。
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監修者情報
歯科医師 井沢一樹 ひめみやさくら歯科矯正歯科 院長